従来のように骨格部品を溶接して車体を造ったり、塗装したりはしない。まず車を車両前部、後部、底部、ドアとフロントフードなど、6つほどの大きなブロックに分け、それぞれを別々に組み立てる。

 シートなどの内装品やタイヤ、モーターなどもブロックごとにあらかじめ取り付けてしまい、塗装も必要に応じてそれぞれ施す。こうして「半完成品」となったブロックをガチャンと組み合わせれば車が出来上がるという寸法だ。長い組み立てラインは要らなくなる。

同時並行で様々なブロックを生産することで効率を高める――。これが、テスラが提唱する新生産方式の核心だ。ブロックごとに生産することで、ロボットや人が作業しやすくなる効果もあるという。さらに、どこかのブロックの生産ラインがトラブルで止まってしまっても全体には影響しにくくなる。

この手法を導入することにより、EV1台当たりの製造コストは半減し、生産のために必要な工場の床面積は4割程度縮小するとテスラは主張する。従来よりもコンパクトな工場で、コストを大幅に削減したEVを量産できるというわけだ。

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00109/031700207/?n_cid=nbpnb_twed