■高橋洋一

「人口が減少すれば、GDPも減るのは当たり前。GDPは平たく言えば、『みんなの平均給与×総人口』。つまり、大事なのは1人当たりのGDP(平均給与)だから『人口が減ったところで、どうなの?』という話に過ぎない。

https://nikkan-spa.jp/1523451

■GDPと人口は極めて強い相関

もちろん、経済規模(GDP)は、人口と極めて強い相関があります。特に1人当たりの生産性の近い先進国においては、人口とGDPがほぼ比例する関係となっています。
https://monoist.itmedia.co.jp/mn/spv/2110/04/news002_4.html

■白川方明

しかし、成長力を強化するという課題は、日本が直面している急速な人口
高齢化という条件のもとではたいへん難しいチャレンジです。簡単な試算を
お示しします。経済成長率は、就業者数の増加率と、就業者一人当たりの国
内総生産、つまり生産性の上昇率に分解できます(前出図表6)4
。まず就業者数の増加率は、2000 年代に年平均で-0.3%とマイナスに転じた後、最近
発表された国立社会保障・人口問題研究所の推計値などを基に試算すると、
2010 年代に-0.7%、2020 年代には-0.8%、そして 2030 年代には-1.2%と
減少テンポを加速させていきます。一方、生産性の上昇率はリーマン・ショ
ックの影響もあって振れもありますが、最近のトレンドをみると過去 20 年平
均は1%、2000 年代に入ってリーマン・ショック前までの平均で 1.5%程度
です。ちなみに、この生産性の上昇率自体は現在でもG7諸国の中でも遜色
はなく、2000 年代に入ってリーマン・ショック前までの時期では最高水準で
す。しかし、この生産性上昇率を就業者数の減少率に足し合わせて経済成長
率を算出してみると、2010 年代には年平均 0.5%程度にとどまり、先行きは
もっと低下してしまうという厳しい計算結果が得られます。

https://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2012/data/ko120217a1.pdf

■小林慶一郎

生産性の成長率(技術進歩率)は過去100年間の平均でみると、先進国では労働者1人当たり年率2%である。これは技術進歩の基本的な性質を表しているので、容易に変えられない。経済成長率は生産性の成長率と人口増加率の和で近似できるので、これから人口減少が続く日本では、アベノミクスが大きな成果を上げたとしても、2%の経済成長を維持するのが精いっぱいであろう。

https://www.nippon.com/ja/in-depth/a03002/