「僕はうなぎだ」ってどんな意味? 外国人が頭を抱えるヘンな日本語
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「うなぎ文」とは、たとえば飲食店で注文を聞かれた時に「僕はうなぎだ」と答えるような言い回しのこと。文字通りに受け取ると「僕=うなぎ」というシュールな表現になってしまいますが、実際には「僕はうなぎを食べる」という内容を表していることが分かるはずです。
他にも出身地を聞かれた際に「僕は東京都だ」と答えたり、休暇中の家族について「父はお盆休みです」と表現するなど、「うなぎ文」には様々なバリュエーションがある模様。元々は1978年に刊行された奥津敬一郎氏の『「ボクハウナギダ」の文法』という書籍によって有名になり、その後も言語学者などの間で議論を呼んできました。
また、現代の日常会話だけでなく、古典にも同様の表現が見られるという意見も。清少納言の『枕草子』における「春はあけぼの」という有名な一節も、「春はあけぼの(夜が明ける頃)が良い」という内容を省略しているため「うなぎ文」だと言われています。
ネット上では「うなぎ文」の不思議な性質が度々話題になり、「無意識に使ってるけど、よく考えてみたらどういう意味なのか分からなくておもしろい」「あえてあいまいな言い回しをするところが日本語っぽいね」「日本語ってやっぱり興味深い言語だなあ」といった声が上がっていました。
その一方で「うなぎ文」について、“日本語だけに特有な表現ではない”と考える人も。日本語で「僕はコーヒーだ」と注文することを、英語では「I am coffee.」と表現できるという説もあるようです。