「飲む中絶薬」審議を見送り 厚労省「パブコメの分析、間に合わず」
https://www.asahi.com/sp/articles/ASR3S3SJFR3SUTFL00F.html


人工妊娠中絶のための飲み薬について、厚生労働省は24日に予定していた審議を見送ると発表した。募集したパブリックコメントが通常の百倍程度の約1万2千件集まり、「分析や対応の整理に予想以上に時間を要している」と説明している。当日に審議内容を取り下げるのは異例。早ければ4月にも改めて審議するという。


審議予定だったのは中絶薬の「メフィーゴパック」。妊娠を続けるために必要な黄体ホルモンのはたらきを抑える薬「ミフェプリストン」と、子宮を収縮させるはたらきがある薬「ミソプロストール」を組み合わせて使う。対象は妊娠9週までの妊婦。

 この薬をめぐっては、1月に別の専門家部会で審議し、「承認して差し支えない」との結論を得た。ただ、厚労省は「社会的な関心が極めて高い」として、薬の管理方法などについてパブリックコメントをとり、分科会で最終的な結論を出すことにした。その後、3月17日に審議を24日にすると発表していた。(市野塊)