島県会津若松市の猪苗代湖で２０２０年、航行中のモーターボートに巻き込まれて小学生ら３人が死傷した事故で、
福島地裁は２４日、ボートを操縦して業務上過失致死傷罪に問われたいわき市、元会社役員の男（４５）に禁錮２年（求刑禁錮３年６月）の判決を言い渡した。無罪を求めた弁護側は即日控訴した。
弁護側は「進路の安全を確認しながら航行していたが、被害者らに気付くのは困難だった」などと主張していた。
三浦隆昭裁判長は、水上バイクなどが当時複数航行していたことから「進路上に落水者がいることは予見できた」と指摘。
「見張りを適切に行っていれば、船の停止や航路変更で事故を回避できた」と判断した。
現場は遊泳禁止区域で、被害者らも第三者に容易に発見できる措置を講じていなかった点については、
「発見しにくい状況であったことは否定できないが、（被告の）過失の程度が小さいとまでは言えない」と述べた。
判決によると、被告は２０年９月６日午前１１時ごろ、猪苗代湖でモーターボートを操縦。ライフジャケットを着て浮いてい
た３人に船尾のスクリューを接触させ、小学３年豊田瑛大君＝当時（８）、千葉県野田市＝を死亡、母親ら２人に両足切断などの重傷を負わせた。
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