筆者の知人の日本人女性は、数年前にドイツに転勤になりました。スポーツ好きな彼女はドイツに到着後さっそく現地のジムに入会しました。
ある日、運動をした後にサウナに入ろうとドアを開いたところ、裸の女性だけではなく裸の男性の姿もあったため、彼女は驚きのあまりドアを閉め、その日はそのまま帰宅したとのこと。
そして筆者を含む複数のドイツ人に「これってドイツでは普通なの?」と確認の連絡がきたわけですが……。ドイツは基本的に、男女混浴サウナが一般的です。
日本の一般的な感覚とは異なるため、驚く日本人が多いのですが、「日本人が驚いていること」をドイツの人に伝えると、決まって「どうして驚くの?」とキョトンとした顔をされます。
「サウナで汗をかくのに男も女もない」「みんな汗をかくことに集中している」「日本の人はなぜそんなに神経質なのか」という反論が返ってくることも……。
こればかりは、どんなに話し合っても平行線であることが多く、「文化の違い」「感覚の違い」というしかありません。
この話から見て取れるのは、ドイツの人は一般的に性別にこだわらないということです。
繰り返しになりますが、「同じ人間なのだから特に区別する必要はないのではないか?」という感覚の人が多いのです。
ドイツの市民プールのシャワー室は女性と男性に分かれていますが、先日、筆者はこんな体験をしました。
筆者がドイツに帰った際、到着後に時差ぼけを解消する目的もあり、地元のプールで泳ぎました。
その後、裸でシャワーを浴びていたら、プールの女性職員がいきなり「今からシャワー点検のため、男性が2人入りまーす」と叫んだかと思うと、次の瞬間には筆者の目の前に男性が2人いました。
裸だった私はビックリ仰天したのですが、周囲の女性を見渡すと、男性の存在を気に留めることもなく、平然とシャワーを浴びていました。
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