どうして私たちは体に悪いとわかっていながらジャンクフードに抗うことが難しいのでしょうか?
その理由を探るべく、米イェール大学(Yale University)と独マックス・プランク代謝研究所
(MPI for Metabolism Research)のチームは新たに調査を開始。

その結果、私たちの脳は高脂肪・高糖分の食品を食べると、以後それを欲するように
神経回路が再配線されることが示されました。
研究の詳細は、2023年3月22日付で科学雑誌『Cell Metabolism』に掲載されています。

甘いものを目にするだけで脳がドーパミン系を活性化

実験では参加者を2つのグループに分けて、一方に高脂肪・高糖分のヨーグルトを1日2回、
8週間にわたって与え、もう一方には低脂肪・低糖分のヨーグルトを与えます。
それ以外は両グループともいつも通りの食生活を続けてもらいました。
実験前と実験中には、参加者の脳活動や体重、血圧、血糖値などを測定しています。

そして8週間後、参加者に高脂肪・高糖分のミルクセーキを飲んでもらいながら、脳のMRIスキャンを行いました。

その結果、高脂肪・高糖分のヨーグルトを食べ続けたグループでのみ、脳内のドーパミン系が活発化していたのです。

ドーパミン系はやる気や満足感、達成感を司る領域であり、そこが活性化するということは、
脳が無意識のうちに高脂肪・高糖分の食品を好むようになったことを意味します。

このような変化は低脂肪・低糖分のグループには見られませんでした。
https://nazology.net/archives/123793