よくよく目を凝らすと白く見えたソレは液体だった
どこか生臭く感じて、それから精液であると直感する

机が、椅子が、ベッドが、ありとあらゆるモノが精液をざんぶと被り、磯と沼の中間のような水量をみせる

起きあがろうとするとなぜか身体が重い
違和感を覚えて自身を見下ろすと、真っ赤だった
一瞬思考が停止して、しかしすぐに理解する

「安倍晋三」

本能に、理解させられる

身の周りを覆うように浅く満ちる白濁の海は、俺の精液だ
紅に染まったこの肉体は、身体限界を超え、無理やり射精させられまくったがゆえの代償
もはや指先ひとつ動かない
ただ安倍晋三によって精液を噴射することにのみ存在を定義されたための、肉体の崩壊、肉塊の完成

この血だらけの身が助かることは、ない
骨が、皮が、筋細胞が、なにもかもが精液の材料として失われた

朦朧とした意識のなか、この国が頭に浮かんだ

そうだ

この血だまりスケッチこそが、日本
安倍晋三によって無理くり撒き散らされた大量の白濁液の中心で何もできず、血塗れの肉塊が思うこと

それは、生の諦観だったのだ

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