国産初の量子コンピューター稼働 理化学研究所 米中先行も日本に勝機あり
https://news.yahoo.co.jp/articles/7c63c1b4f93ae6a10fa05d6552ce1772a111bc79

理化学研究所などが開発した国産初の量子コンピューターが27日、稼働した。
理研が埼玉県和光市に設置した試作機で、インターネット経由で大学や企業なども利用できる。
量子コンピューターはスーパーコンピューターでも困難な問題を解けると期待され、
科学や産業に革新をもたらす可能性を秘めた夢の計算機。
幅広い人材に使ってもらい、関連技術の研究開発を促進し、
世界で激化する量子コンピューターの開発競争で巻き返しを図る。

量子コンピューターの開発競争はこれまで米国と中国が先行してきたが、
実用的な量子コンピューターの実現はまだ先とみられ、日本にも勝機は十分にある。
国産機の登場で日本が世界と伍(ご)していく態勢が整った格好だ。

政府は量子技術について、経済安全保障上、極めて重要として
関連技術の自国保有や人材育成を推し進める戦略を策定。
この中で令和4年度内の国産機整備が掲げられ、理研のほか、
大阪大や富士通などの研究チームが協力して開発を進めてきた。

計算の基本単位で性能の目安となる「量子ビット」の数は64。
本格的な量子コンピューターの実現には100万量子ビット級の集積と
高度な制御技術の確立が求められるが、国産機の誕生は今後の開発の大きな足掛かりとなる。