3月12日、青森県八戸市小中野1丁目の「みちのく記念病院」精神科病棟に入院していた男性が、病室で顔から血を流した状態で見つかり、後に死亡した事件で、
八戸署と県警捜査1課、県警機動捜査隊は28日、歯ブラシで突き刺すなどして殺害したとして、殺人の疑いで同じ病室に入院していた無職の男(57)を逮捕した。県警は裁判員裁判対象事件として認否や供述内容を明らかにしていない。
逮捕容疑は、12日午後10時45分ごろから同11時45分ごろまでの間、病室で、殺意を持って同市八太郎2丁目、無職髙橋生悦さん(73)の首を手で絞め、歯ブラシで顔面を複数回突き刺すなどし、翌13日、頭部や顔面の損傷などで死亡させた疑い。遺体の首には圧迫痕があり、頭部は骨折していた。
犯行時刻は就寝時間帯で、髙橋さんは寝ていたところを襲われたとみられる。12日午後11時45分ごろ、巡回中の女性看護師がベッド上であおむけに倒れている髙橋さんを発見。当時は意識があり、院内で治療したが、13日午前10時10分に死亡が確認された。
県警によると、凶器の歯ブラシは男の私物。血痕が付いた状態で、髙橋さんのベッド近くで見つかった。病室には他に男性患者2人がいたが、異変に気付いた様子はなく、男は自分のベッドで休んでいたという。
髙橋さんと男は昨年から入院し、今年に入って同じ病室になり、ベッドは隣同士だった。県警は両者のトラブルは把握していないとしており、今後、動機を調べる。当初、傷害致死容疑で調べていたが、犯行態様などから殺意が認められると判断した。
みちのく記念病院の担当者は28日、取材に「現在、警察の捜査が終わっていない段階。捜査の妨げになるのでコメントできない」と話した。一方、髙橋さんの知人男性は「なぜこんなことになったのか。管理体制が適切だったのかを含め、警察、病院は明らかにしてほしい」と語った。
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