マルチバース、パラレルワールド、異世界の科学的根拠
「泡宇宙」「多世界解釈」などフィクションの背景にある理論
観測可能な宇宙の果ての、さらにその向こうには何があるのだろう? 私たちの宇宙は、もっと大きな「マルチバース(多元宇宙)」の1つにすぎないのだろうか?
こうした問いかけから生まれた映画は多い。第95回アカデミー賞で最多の7冠に輝いた“エブエブ”こと『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』からスーパーヒーローが
活躍するマーベル映画の『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』まで、SF作品はマルチバースの間の刺激的な関わりに満ちている。しかし、一部の宇宙論研究者にとって、
マルチバースはファンタジーやフィクションではなく、れっきとした科学だ。
人類ははるかな昔から、この世界とは別の世界をさまざまに思い描いてきた。1848年には詩人で作家のエドガー・アラン・ポーが、「無限に続く宇宙」を想像する散文詩を書いている。
とはいえ、マルチバースの概念が本格的に広まったのは、宇宙のなりたちを説明しようとする現代の科学により、私たちの現実とは違う別の現実が存在するという理論が導かれてからだ。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/22/050700206/