落選候補全員から「供託金」300万円没収、売名防ぐ役割果たせずとの指摘も

 7月の参院選富山選挙区は自民党の現職・野上浩太郎氏(55)が圧倒的な票差で当選し、落選候補5人全員の供託金(1人300万円)が没収された。全員が没収されたのは全国でも富山と山口の2選挙区だけ。異例の事態は供託金という制度そのものの見直しにつながる可能性もある。(川尻岳宏)

「政治的に大敗北」

 供託金は、選挙で当選する意思のない人が売名で立候補することを防ぐ制度とされる。選挙の種類によって納める額や没収になる票数(没収点)は異なる。国政選に立候補する場合、選挙区では300万円、比例選ではすべての選挙の中で最も高い600万円を国に納めなければならない。
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