教授がセクハラ「俺の女にしてやる」…論文や進路への影響不安、学生は逆らえず沈黙

■「女として扱ってやる」

 「論文や進路に関わる教授には逆らえない」

 早稲田大の院生時代に教授からセクハラ行為を受けた作家の深沢レナさん(32)は、悔しさをにじませた。

 深沢さんは2015年9月に大学院合格後、翌年4月に入学する前から聴講に通っていた。指導教員だった文芸評論家の男性教授(71)に食事に度々誘われるようになり、深沢さんが仕方なく応じると、「卒業したら女として扱ってやる」「俺の女にしてやる」と告げられた。頭や肩、背中などに触れてくることもあった。

 修士論文の準備には指導教員が関与するため、「要求を拒めば、論文に影響するかも」と不安に駆られた。精神的につらくなり、18年3月に退学した。その後、大学のハラスメント防止窓口に被害を申し立てた。大学は同年7月に教授によるセクハラ行為を認定したものの、懲戒処分ではなく、一般的な解任とした。

 深沢さんは「被害者が声を上げなければ、教員の意識や大学の対応は変わらず、処分も甘いままになる」と語る。「大学のハラスメントを看過しない会」を20年に設立し、大学でのセクハラ問題などについて情報を発信している。

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e6%95%99%e6%8e%88%e3%81%8c%e3%82%bb%e3%82%af%e3%83%8f%e3%83%a9-%e4%bf%ba%e3%81%ae%e5%a5%b3%e3%81%ab%e3%81%97%e3%81%a6%e3%82%84%e3%82%8b-%e8%ab%96%e6%96%87%e3%82%84%e9%80%b2%e8%b7%af%e3%81%b8%e3%81%ae%e5%bd%b1%e9%9f%bf%e4%b8%8d%e5%ae%89-%e5%ad%a6%e7%94%9f%e3%81%af%e9%80%86%e3%82%89%e3%81%88%e3%81%9a%e6%b2%88%e9%bb%99/ar-AA19mxAW?ocid=a2hs