カースト最下層出身の若い農夫、馬を所有したとして撲殺される インド

インドで、ヒンズー教に基づくカースト(身分制度)の最下層「ダリット(Dalit)」出身の若い農夫が、馬を所有した
という理由で撲殺された。警察当局が先月31日、明らかにした。インドで馬は権力と富の象徴とみなされている。

 大量の血を流して横たわっていたプラディープ・ラソッド(Pradeep Rathod)さん(21)の遺体は29日、同国西部
グジャラート(Gujarat)州の村付近で、父親によって発見された。当局はカーストの上層に属する3人の男を取り調べの
ために拘束した。

 地元警察の副本部長はAFPに対し、ラソッドさんの父親が、息子がダリットであるにもかかわらず馬を所有したため、
村の上層階級の住民に殺害されたと主張していると語った。

 AFPが入手した父親の告訴状によると、息子が馬を愛していたため父親が8か月前に馬を購入。また「約1週間前に息子と
馬に乗っている際、上層のクシャトリヤ(戦士)階級の住民の一人から、村で馬に乗らないよう警告を受けた」「ダリット
階級は馬に乗ってはならず、クシャトリヤのみが馬に乗って良いのだと言われ、馬を売らなければ殺すと脅された」
としている。

 ダリットはかつて「不可触民」と呼ばれ疎外されてきた。

https://www.afpbb.com/articles/-/3169725