元ファーストクラスCAに聞く「機内で噂される一流の乗客」の共通点

1.目を見て挨拶をする
「そんな基本的なこと!」と思われたでしょうか。しかし、CAが「こんにちは」、「ご搭乗ありがとうございます」と搭乗御礼の気持ちを込め挨拶をする際に、返してくださるお客様は想像以上に少ないのです。
そのため、「こんにちは!」、「よろしく!」などしっかり目を見て返してくださるお客様がいると、とても嬉しい気持ちになります。国民性かもしれませんが、海外のお客様は目を見てしっかり返してくださる確率が高いように感じます。

2.手荷物を率先して収納
CAの仕事で最も大変な業務の1つが手荷物収納。基本的にはお客様ご自身で収納してくださいますが、近くの収納棚が空いていない場合や背の低い女性などの場合、CAが収納することも多くあります。
その際にスッと席を立ち「手伝いますよ」と手を差し伸べてくださるジェントルマンが時々いらっしゃるのですが、CAにとってはまさに神のような存在。きっとそのお客様が思っている以上に、CAは大きな感謝の気持ちを抱いているはずです。

6.食事のあとがきれい
食事のシーンで育ちがでるとよく言われますが、CAが一目置いてしまうのが、食事の後がきれいなお客様。
機内食はトレイの上に食事やドリンク、カトラリー、ナプキン等が所せましと並んでいるので、食べ終わったあとはトレイの上が散乱してしまいやすいですよね。そんな中、食後もトレイの上が整然としている方を見ると、心の中で思わず「すごい!」と言ってしまいます。

8.食事がご希望に添えなかったときの対応
CAが毎回のフライトで最も気が重いことの1つが、お食事のチョイスが上手くいくかどうか。近年では機内食のバッファが少なくなったこともあり、残念ながらお客様のご希望に添えないこともあります。
そんな時に「それならこっちでもいいですよ!」と快く受け入れてくれるお客様の寛容さには、本当に尊敬の念を抱きます。中には、「行きも和食だったから帰りは洋食を狙ってたのに残念だな~」など本音を冗談っぽく伝えてくださる方もいるのですが、それさえもとても有難く思います。

9.CAがミスをしたときの対応
ファーストクラスを担当するなかで感じたことが、こちらのミスをミスと思わせないような気遣いが上手な方がとても多いということ。
私が初めてファーストクラスを担当した時、誤ってシャンパンをワイングラスで提供してしまったことがありました。いつもより多めに提供してしまったため、酔いが回りお客様はお食事の途中で眠ってしまわれました。
お目覚めになった後、チーフと共に謝罪に行ったところ、「あ、どおりでいつもよりいっぱい入れてくれたなと思ったんだよ。おかげでいつもは睡眠導入剤を飲まないと眠れないんだけど、今日はぐっすり眠れたよ。ありがとう」と笑って言ってくださったのです。
ミスをした人の気を軽くしてくれるような機転の利いた返しが自然にできる方からは、徳の高さを感じ、フライトから何年も経った今でも鮮明に覚えています。

10.降りたあとがきれい
立つ鳥跡を濁さずという言葉の通り、飛行機を降りる際に使用した毛布がキレイにたたまれていたり、ゴミがまとめられたりしていると、「さすがだな」と感じ、「この席どのお客様が座っていたっけ?」と思い返していまいます。

━━いかがでしょうか。
「こんなこと、いつもやってるよ」という方は、飛行機マナーの達人レベル。
CAから一目置かれるだけでなく、ご自身も周囲のお客様も快適に過ごすための達人マナー、ぜひ次の出張、ご旅行の際に意識されてみてください。

https://forbesjapan.com/articles/detail/31039