ロシアで「おにぎり」人気 梅干し入りも登場(時事通信)
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ウクライナ侵攻で日本との交流が減ったロシアで今、「おにぎり」がじわりと人気を集めている。

ロシア風にアレンジされた日本食に飽き足らず、アニメや海外旅行で三角形の米飯を知った若者らが夢中に。外国人にはハードルが高そうな「梅干し」入りを出す飲食店まで登場した。

第2の都市サンクトペテルブルクで8年間、たこ焼き店を手掛けるセバスチャン・ダニロフさん(30)は、メニューにおにぎりを加えている。「注文ごとに型で作ります」。味は5種類で、ロシア人好みのクリームチーズ入りが大半だが、あえて梅干しだけのものを用意した。「本物の日本の味を提供したい」という思いからだ。

「慣れない味にインターネットで低評価を書き込む人もいるけれど、常連客の一部は梅干し入りを目当てに来てくれる」。ダニロフさんは手応えを感じている。

おにぎりは、世界的な日本食「すし」ほど知名度はない。言葉の響きから「スネギリ(鳥のウソのロシア語名)ではありません」と、かつてネットで紹介されたほど。ただ、炊いたソバの実や米のかゆを食べる伝統的な食文化から、受け入れる土壌はあった。

宅配を意味するロシア語「ダスタフカ」と文豪ドストエフスキーをもじった宅配専門飲食店「ダスタエフスキー」は、流行の新商品と銘打っておにぎりを販売している。種類はエビ、カニ、サーモンなど。具材を見ると、すしの延長線上の位置付けのようだ。