出生率2.95、人口は増加…岡山にある「奇跡の町」の少子化対策

子育て支援策を町再生の柱に据え、段階的に進めてきた。小中学校の教材費や高校生までの医療費の無償、高校生の就学支援金として1人当たり年24万円の支給などを実現している。

 07年には子育て支援施設「なぎチャイルドホーム」を開設。子どもの一時預かりサービスのほか、親が子連れで「井戸端」のように語り合える場となる。スタッフは子育てを終えたお母さん、現役の母親ら世代を超えた「住民参加型」となっているのがミソだ。

 「子育て応援の町」との評判が広がり、移住する若い世代も増えた。出生率は上昇しても、高齢者の死亡による人口減少は続いたが、23年3月1日時点の人口は5751人で、22年4月の5725人から微増に転じた。

 町は若い世代定着のため、住宅建設も進めてきた。子ども3人が当たり前となる中、「洗濯物が多くて、なかなか乾かない」との悩みが寄せられると、オール電化による室内乾燥が可能な住宅で、ニーズに応えた。森安さんは「継続してグレードアップしていくことが重要だ」と語る。
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