023年1月31日にATTO 3を発売して以来、BYD AUTO 東名横浜で総数48台を受注したといいます。

 同店を運営する株式会社アクセルの代表取締役社長・岡本二久氏は「当初計画では、BYD全モデルで月間販売目標を30台としていたので、1モデルで48台という数字にBYDの(企業および商品としての)凄さを実感している」と心の内を明かします。

店舗への来場者数は約200人(組)なので、成約率は約25%。日本初上陸ブランドとしては、事業の立ち上がり期での新車効果があるにせよ、かなり高い数値になったという印象があります。

 ATTO 3の購入者については、「年齢別では20代から40代が全体のほぼ5割で、残り5割が50代以上。80代の方もいらっしゃいます」と、幅広い層から支持を得ていることが分かります。また、下取り車の6割弱が日本車、EVからの乗り換えは約2割とのことです。

 来場者の声としては「クオリティの高さが魅力」と「即納車可能」という点が好評価につながっていると、BYD AUTO東名横浜では分析しています。

 即納車とは、実際のところ「1か月半程度」とのこと。近年は、国産車、輸入車、またEVかどうかを問わず、世界的な半導体不足の影響などから納期が数年単位に及ぶといった長納期が珍しくありません。

 即納車という充実したデリバリー体制を実施していることからもわかるように、BYDとしては世界的に見て成熟した市場であり、かつ今後一気にEV市場が拡大する可能性を秘めた日本市場を重視しているということなのでしょう。

 アクセル社としては、ATTO 3の販売が堅調なことから、今後のモデル拡充を控えて二号店開業に向けた準備を進めているとのことです。

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 日本のユーザーにとって未知の領域だった中国車ですが、中国政府による積極的なNEV(新エネルギー車)政策の後押しで、開発が急ピッチで進みクオリティも一気に上がっており、そんな中国EVを高く評価しているユーザーが日本で着実に増えています。

 日本での走り出しは、まずは順調といったところでしょう。

 岡本社長は、当初「お客さまにまず実車を見ていただいて、触っていただいて、乗って頂いただければ、(BYDを日本でも上手く)販売できるだろう」という感覚で事業を始めたといいます。

 それが「できるだろうが、できる(という自信に)変わってきている」と事業の現状を表現しました。

 日本上陸第二弾のDOLPHINと第三弾のSEALを加えて、BYDが今後、日本でどのような輸入車ブランドに育っていくのか、その動向をしっかりとウォッチしていきたいと思います。

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