ホンソメワケベラは最大でも全長12センチぐらいと小さく、ドジョウのように細長い魚。大きな魚にあっけなく丸呑みされるサイズですが、自分の何十倍も大きな魚のそばにいても食べられることがありません。
それは、大きな魚の「お掃除」をしてあげているから。ホンソメワケベラは、大きな魚の体の表面やエラの中まで、古くなった組織などを食べます。ときには、大きな口の中に入って食べ残しなどを掃除してあげることもあるそうです。

堀田さん:この独特の飛び跳ねるような泳ぎは、「私はお掃除屋ですよ。あなたのお役に立つので、食べないでくださいね」とアピールするダンスのような意味合いがあるようです。こうして自分よりも体の大きな魚の近くにいることで、ほかの魚からの攻撃にさらされるリスクも減るのかもしれません。
ホンソメワケベラにしてみれば食事ができる上に身の安全が保たれ、掃除されるクエたちは体の汚れも落ちてすっきり。まさにギブアンドテイクの共生関係です。

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