バイデン政権悩ますマスク氏-外国や政界とのつながり、リスクはらむ

カタールで昨年12月に行われたサッカーのワールドカップ(W杯)決勝戦を観戦していたイーロン・マスク氏はスタンドで笑いながらワイングラスを手にしていた。

  すると、近づいてきた一人の女性が一緒に自撮りしてほしいと要請。世界をリードする電気自動車(EV)メーカーのテスラや米政府の宇宙事業を託されたスペースXを最高経営責任者(CEO)として率いるマスク氏(51)はほほ笑み、求めに応じた。

  中国発の人気アプリ「TikTok(ティックトック)」に投稿された動画によれば、女性はマスク氏に軽く話しかけて去っていった。
マスク氏はその女性を知っているようでも、話に興じているようでもなかったが、この様子がネット上に出回ると、バイデン政権の関係者は不安を募らせた。

この女性はナリヤ・アスカーザデ氏というロシア国営放送のテレビタレントで、プーチン大統領の反対派からはトップクラスのプロパガンダ要員と見なされている。
そうした人物がスペースXを通じ米政府の機密情報を保持している人物に、あっけらかんと接触したのだ。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-23/RRW9O2T1UM0W01?srnd=cojp-v2