■漁師も恐れる“カジマーイ”…荒れる海で探せず

宮古島や伊良部島付近で20年以上、釣りやシュノーケリングなどのガイドを行う男性によれば、
捜索が難航している原因は、「今の時期ならではの風」が関係しているのではと話します。

「和剛丸」芦川剛志さん:「(事故当日の6日は)夜になって、南風から北風に変わった。
今の季節、(ニンガチ・)カジマーイといって、風が回るといった季節。急激に(風が)変化しやすい時期」

「ニンガチ・カジマーイ」とは、沖縄で昔から言い伝えられている春先にかけて、穏やかな南風から強い北風に急変する現象のこと。
漁業関係者には、台風の次に海が荒れる日として恐れられています。

芦川さん:「(事故当日夜から7日かけて)海上保安庁とか自衛隊とか、大きな船は(捜索に)出せるけど、ゴムボートとか小型船は(捜索に)出せない状況」

7日の捜索の映像を確認してみると、「カジマーイ」の影響でしょうか。ヘリを捜索する船も大きく揺れているのが確認できます。

4年前の3月に撮影された映像。正面に見えるのが、伊良部島の白鳥崎。ヘリが消息を絶った場所の近くです。
乗客も強風にあおられないように、身をかがめています。

事故当日の夜は、この動画を撮影した日の「3倍近くの波の高さ」だったといいます。

防衛省は事故調査委員会を立ち上げ、原因の特定を進めています。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000294711.html