愛国心消えたウクライナ軍、兵役忌避深刻

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◇愛国心消えたウクライナ軍、兵役忌避深刻

愛国心で武装したウクライナ軍はロシア軍より心理的に優位にあったが、長きにわたり戦場での死と暴力を経験し疲弊しているニューヨーク・タイムズが4日に伝えた。

ウクライナ東部地域、特に最近激戦地として浮上したバフムトで10カ月以上にわたり消耗戦が繰り広げられウクライナ軍も深刻な損失を出したが、その過程で兵士らの心理的動揺が大きくなったものとみられる。バフムト南側に駐留しているある下士官は「感情が揺れ続けている。子どもたちと会いたい」と訴えた。

先月にはウクライナ第46空中強襲旅団で戦闘大隊長を務めた中佐がワシントン・ポストとのインタビューで、訓練をまともに受けていない新兵が投入されほとんどが死んだり負傷したという実状を伝えたりもした。彼は「兵士らは戦闘経験がなく逃げるのに汲々とした」と嘆いた。

こうした士気の低下は徴兵難につながっている。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、昨年2月末にロシアが侵攻し始めた時は数千人の志願者が新兵募集所に列を作ったが、その後多くが死んだり負傷したりして軍の招集を拒否したり徴集されるのを防ぐため公共の場所に行くのを避ける男性が大きく増えた。