性暴力や虐待などの被害を受けた若年女性らに対する東京都の支援事業を巡り、所管する福祉保健局が内規にのっとった手続きを経ずに事業委託先と契約を結んでいた問題で、都は11日、内規に沿わない同局の契約手続きなどが令和4年度に計13件あったと公表した。

都によると、契約額が1千万円以上の委託業務は担当局が財務局長を経て知事から「個別的委任」を受ける必要がある。だが、福祉保健局は若年女性らの支援事業やひとり親家庭の就業推進事業などの委託契約11件で、委託先との契約が1千万円以上にもかかわらず、個別的委任を受けていなかった。

業務を委託する場合、委託が適正かを判断する「業者選定委員会」を開かなければならないが、開催せずに契約した委託事業も2件あった。都は「今後は規程にのっとって契約手続きを進める」としている。

3月24日に閉会した都議会定例会で、内規に沿わない契約手続きの問題が浮上したことなどを踏まえ、都が内部調査を進めていた。

https://www.sankei.com/article/20230411-HKXWFNYYFBJYNI65J7V5THYGIY/