シティ・ポップ、世界的ブームとなっている音楽に迫った内容 
カセットテープの魅力解剖もある充実作

3/31(金) 20:58配信


 今や音楽ジャンルとしてだけでなく、周辺カルチャーなども、世代、
国籍を超えてムーブメントとなって久しい “シティ・ポップ” 。
当時を代表する5人のアーティストや、メーカー関係者、雑誌編集長を
はじめ、Z世代のコレクターのインタビューなどを収録した書籍
『シティ・ポップとラジカセ』(徳間書店)を、3月31日(金)より
発売される。

 かつてカーステレオから流れる音楽の定番だったシティ・ポップ。
70〜80年代に青春時代を送ったリアルタイム世代には懐かしい
カセットテープが、当時を体感していない若い世代にも、
「アナログ感がエモい」とウケ、近年改めて脚光を浴びている。

 このムーブメントにアーティストたちもカセットテープによる
新譜を続々とリリース。近年世界的に人気を博している
「シティ・ポップ」を代表するアーティストのひとり、山下達郎は、
昨年6月、11年ぶりにリリースしたオリジナル・アルバム『SOFTLY』を
カセットテープでも発売。今春から、80年代初期の名盤『For You』 などの
過去作をカセットテープで再版するとの話も。

 本書『シティ・ポップとラジカセ』では、そんなカセットテープが
全盛を極めた70年代末から80年代にかけて、当時の若者から人気を
集めた――あるいは生活の一部だった――「カセットテープ・
カルチャー」を紹介するとともに、伊藤銀次による、元祖、
シティ・ポップともいわれる山下達郎のバンド「シュガー・ベイブ」の
裏話や、名曲「DOWN TOWN」の誕生秘話、佐野元春との邂逅。
杉真理によるナイアガラ・トライアングル、竹内まりやとの出会い。
稲垣潤一が明かす、秋元康のペンによる大ヒット曲「ドラマチック・
レイン」の誕生経緯。EPOの「DOWN TOWN」カバーの経緯など、
音楽ファン、シティ・ポップ・ファン垂涎の、関連アーティストたちの
インタビューも収録。

 さらに、かつて「4大カセットテープ・メーカー」と呼ばれた
TDK、ソニー、マクセル、AXIAの中から、最も人気の高かったTDKと、
後発ながらイメージ戦略でシェアを広げたAXIAのOBたちに当時の苦労話、
裏話をインタビュー。

 カバーでは、シティ・ポップカルチャーを代表するアーティストの
ひとり、鈴木英人氏のイラストを起用。

 各社のカセットを写真で紹介する「カセットテープ・ギャラリー」、
当時の世代で知らぬ者はいない伝説の雑誌『FMステーション』の
元編集長による回顧録などなど……読みどころ、見どころ満載の一冊だ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d1364c9634f7876ab5f3069add25d9d9d2dcfa99