https://www.sankei.com/article/20230104-TFVLWY7C4VL3ZAW6ZQN2CLLILM/

ウサギを飼う人が増加 コロナ禍ブームで中年男性も虜

令和5年の干支は「卯」だが、動物のウサギをペットとして飼う人が増えている。背景には、長引く新型コロナウイルス禍で生活に癒やしを求めるペット需要の高まりがある。特にウサギは鳴くことがなく、散歩の必要もないため、比較的飼いやすいとされていることも人気を集めている。

「名前を呼ぶと駆け寄って来るし、芸もできる。知能はネコと同程度」。ペットショップ「うさぎのしっぽ」の玉城和則さんはこう話す。

ウサギは鳴かないことから感情表現が乏しく、なつかないようにみえがちだが、実際には全身を使って飼い主に感情を伝えたり、しつけもできたりするという。

同社は首都圏で複数店舗を展開しており、売上高はコロナ禍が始まった令和2年が元年比で約21%増、3年は2年比で約7%増。4年上半期は、3年同期比で約3%減だった。

コロナ禍に入り、家族連れを中心にペットを求める人が増加。来店者のうち6割が女性だが、熱心に世話をして何度も来店するのは、中年男性が圧倒的に多いという。「ウサギは女性や子供が好きな印象を持たれるが、男性の方が魅力にはまりがち」と話す。

ウサギを求める人が増えた要因には、犬・猫の販売価格の高騰もある。大手ペットショップ関係者は「需要に対し繁殖が追い付かず、価格はコロナ禍前の2倍になった」と明かす。ウサギは数万円から購入できることから、費用面で考え直す人も多いようだ。
ペット用品を販売するイオンペットの調べによると、エサやケージなどウサギを飼うのに必要な商品の市場動向はコロナ禍でバブルが起き、3年に過去最高を更新したという。4年は反動減もみられたが、コロナ禍前の元年よりは高い水準で推移する。同社は、卯年の今年、例年よりウサギの露出が増えることで売り上げも躍進≠キると予想している