和歌山市で4月15日、岸田文雄首相の選挙演説会場に爆発物が投げ込まれた事件で現行犯逮捕された木村隆二容疑者が、宇都宮健児弁護士に弁護を依頼しようとしたと「文春オンライン」(文藝春秋4月19日配信)で報じられた。宇都宮氏は、日弁連の会長を2010年度から2011年度にかけて務めており、東京都知事選にも3度出馬した大物弁護士である。

 この“大物好み”の傾向は、爆発物を投げつける相手として現職の首相を選んだところにも表れているように見える。これは多くの場合、自分が特別な人間であり、他の特別な偉い人物にしか理解してもらえないし、そういう人物と関係があるべきだと信じていることによる。こうした根拠のない思い込みは、幼児的万能感を抱えたまま年齢だけ重ね、成人してからも「誇大自己」が丸出しになっているような人、つまり強い自己愛の持ち主にしばしば認められる。

https://biz-journal.jp/2023/04/post_338722.html