これって最近アンフェミ界隈で話題のあの人じゃん

「好訴者」の可能性

「本人訴訟」で国を提訴したことから、木村容疑者が「好訴者」である可能性も否定できない。「好訴者」とは、自分が権利を侵害されたとか屈辱を受けたとか思い込んで、その後の人生の全精力をひたすら告発、闘争、訴訟などに捧げる人を指す。このタイプは、独善的な正義感にもとづいて、自身の個人的価値観に固執し、ひたすら告発と訴訟を展開する。その根底に潜んでいるのは、自分が法的に不利益をこうむったという被害者意識と自己の権利要求を通したいという熱狂的な衝動である。

 以前私の外来に通院していた男性患者は典型的な「好訴者」で、医師や病院、隣人や親族などを訴えまくっていた。しかも、すべて「本人訴訟」で、本人は弁護士資格を所持していなかったにもかかわらず、「弁護士はバカばっかりで、わしのほうが法律のことはよく知っているから、すべての書類を自分で書いている」と豪語していた。この患者は誇大妄想を抱いており、確固たる妄想体系を構築していたが、誇大妄想は「誇大自己」の投影であり、強い自己愛の究極の表れにほかならない。