(CNN) ロシア国防省は19日、市民に入隊を呼びかける新たな動画を公開した。入隊すれば月給が得られ、
初任給は約2510ドル(約34万円)としている。

勧誘動画は警備員やタクシー運転手、個人トレーナーとして働いている男性を時間を無駄にしているとあざけているように
見える内容で、最後は軍服姿の武装した男性らが白い煙を背景に登場。「あなたは本物の男だ。入隊を」との文字が大きく表示されている。

動画ではまた、軍と契約を結べば収入を得ることができるとしている。

ウクライナへの本格的な侵攻以降、ロシア政府が兵士を勧誘するのに動画は主要な役割を果たしてきた。ソーシャルメディアに
投稿されたりテレビで放映されたりした動画は愛国心や道徳心、社会的地位の上昇などのストーリーを通じて男性に
アピールしようとしている。

ロシアのプーチン大統領はこのほど、徴兵逃れを難しくすることを目的とする招集令状の電子化に関する新法に署名した。

昨年9月の部分的動員の際には、男性らは登録住所を離れて招集令状に署名しないことで徴兵を逃れた。

ロシア議会が12日に招集令状の電子化の法案を可決したことで、ウクライナでの戦闘により多くの市民がすぐに
動員されるのではという不安が広まった。

英国防省は15日、招集令状の電子化はプーチン氏がウクライナでの戦争が長期化することに備えていることを示しているとの見解を示した。

一方、ロシア大統領府は新法は年2回ある徴兵手続きを合理化するもので、特筆すべき内容ではないとしている。
https://www.cnn.co.jp/world/35202905.html