週プレnews
2023年04月21日
https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2023/04/21/119170/


「以前から一部のコアな陰謀論者の間では『反コオロギ食感情』が共有されていましたが、現在は数百万人のフォロワーを持つインフルエンサーも言及するようになり、これまで陰謀論とは無縁だった一般層にまで波及しています。陰謀論者にとっては、まさに新型コロナ以来のビッグウエーブ到来といえるでしょう。

コオロギ食陰謀論はまったくの荒唐無稽なものから、情報の一部だけを切り取ったフェイクニュースに近いものまで、内容はさまざまです」

具体的に、どのような陰謀論が広がっているのか?

「コオロギを食べると体内に酸化グラフェンという導電性を持つ物質が生成され、人間の体が電池やアンテナのようになって、5Gの電磁波で操られるというものです。

これは『コロナワクチン陰謀論』の派生型ともいえます。以前から陰謀論界隈には、『コロナワクチンにはマイクロチップが入っていて、接種すると闇の勢力に5G電磁波で操られる』などと主張している人たちがいました。

それが発展して、『ワクチンだけでは酸化グラフェンが足りないので、今度はコオロギを食べさせようとしている』となったわけですが、そもそもコロナワクチンにもコオロギにも酸化グラフェンは含まれていません」

陰謀論者はなんでも闇の勢力に結びつけたがるのね。

「『レプティリアン陰謀論』と結びついたものもあります。これはレプティリアン=爬虫類型宇宙人が地球を支配しようとしているという陰謀論ですが、『爬虫類は昆虫を食べるので、レプティリアンがコオロギ食を人類に広めようとしているのだ』という理屈。

ちょっと考えれば、爬虫類が昆虫を食べるからって、支配される側の人類にまで虫を食べさせる必要などないと思うのですが」

コオロギ食陰謀論は、河野太郎デジタル担当大臣にまで飛び火している。

「河野氏は菅内閣のワクチン接種推進担当大臣だったことから、反ワクチン系の陰謀論者に嫌われていましたが、今回、反コオロギムーブメントが拡大する中で、昨年2月に徳島でコオロギ食を試食していたニュースが掘り返され、『やはり政府は闇の勢力の手先となって、コオロギ食を広めようとしていたんだ』という話になっています。

ちなみに河野氏を巡っては、『タローズ・ピザゲート陰謀論』というのもありました」

んっ?「タローズ・ピザゲート陰謀論」って何?

「昨年秋に千葉で地震があったのですが、『実は東京ディズニーランドの地下には闇の勢力とつながった河野太郎のピザ工場があり、そこが光の勢力に爆破されたから地震が起きた』という陰謀論です。

アメリカには『ピザ屋の地下が人身売買を行なうディープステートの拠点』という陰謀論があるのですが、それがいつの間にか『ピザ屋=悪』になり、さらに『ディズニーランドの地下に河野太郎のピザ工場がある』って、完全に意味不明なんですけど(苦笑)」

ちなみに、イナゴは昔から食べられているけど、なぜイナゴはよくてコオロギはダメなの?

「イナゴは光の勢力、コオロギは闇の勢力に属し、イナゴは草食性だけどコオロギは雑食だからダメなんだという理屈です(笑)」

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