水族館からラッコが消える!? 国内にあと3頭 なぜ激減?(FNNプライムオンライン(フジテレビ系)) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/abe07179728cffc9d5ec3ceefa11edc40516010b

ゴールデンウィークを前に訪れた水族館で、あるにぎわいを見つけた。

三重県の鳥羽水族館で、水槽の前に、ものすごい人だかりができていた。

来場者たちのお目当ては、ラッコ。
得意の背泳ぎで水中をくねくねと泳ぎまわり、愛嬌たっぷりに貝をパクッ!

メスのメイちゃんとキラちゃんの姿に夢中になっていた。

訪れた人「ゴールデンウィークはすごく混むだろうと思ったので、手前に来ました」、「ちっちゃいところがかわいかったです」、「人混みが苦手なので避けてきました。すごくかわいくて、写真もいっぱい撮ってきました」

SNSでも根強い人気を誇る水族館のアイドル・ラッコだが、実は、近い将来見られなくなるかもしれないのだ。

その訳は、飼育数の激減。

ピーク時には、全国で122頭のラッコが飼育されていたが、現在、国内で見られるのはわずか3頭のみ。

鳥羽水族館の2頭と、福岡市の水族館にいる、オスのリロ君だけ。

記者「ラッコは日本で何頭、飼育されていると思いますか?」
20代「1万頭ぐらい」
記者「3頭です」
20代「3頭!」

記者「ラッコは日本で何頭、飼育されていると思いますか?」
9歳「1,000以上は超えていると思う」
記者「3頭です」
9歳「見られなくなったら悲しい」

30代「今まで普通に見ていたんですけど、貴重だったんだな...」

いったいなぜ、日本ではラッコが3頭まで減ってしまったのか。

飼育歴40年以上のベテラン、鳥羽水族館のラッコ担当・石原良浩さんに話を聞いた。

鳥羽水族館・石原飼育員「アメリカの国内法で、野生のラッコが捕獲禁止されていることで、新しい血統を入手することができなくなってきた」

ラッコは、毛皮目当ての乱獲や、原油タンカー事故の影響などで減少したことから、絶滅危惧種に指定。

そのため、捕獲が禁じられ、輸入できず、繁殖もできなくなってしまったのだ。

さらに、メイちゃんは5月で19歳と、人間なら80歳以上の高齢で、キラちゃんとリロ君は血のつながったきょうだい。

新たに繁殖することは不可能だという。

鳥羽水族館では、新しい個体を導入できる方法を今後、探っていきたいとしている。