◇26日 大リーグ オリオールズ6―2レッドソックス(ボルティモア)
 レッドソックスの吉田正尚外野手(29)は、第1打席でセンター右に4号ソロ。米放送局ESPNによれば「7試合連続で総塁打『2』以上」は、2010年マリナーズのイチローに並ぶメジャー日本選手の最長記録となった。
 2回。右腕ウェルズの外寄り高め84・4マイル(約136キロ)のチェンジアップを捉えた打球は、中堅バックスクリーンの右に飛び込む4号ソロ。打球初速106マイル(約170・6キロ)、射出角度24度の完璧な『バレル(高確率で長打になる打球初速と射出角度の組み合わせ)』で、飛距離412フィート(約126メートル)はこの試合の最長だった。
 深い谷底から一足飛びのようなスランプ脱出に、地元メディアも歓喜した。一発の直後、放送局NESNのオブライエン実況は「10分前は打率1割5分だった男ですよ!」と、大げさな表現で喜び、相方のミドルブルックス解説者も「5日前は『あーあ、あまりにひどいよ。ボールが見えていない』と言っていた。なのに、きょう見てみると大谷翔平よりOPS(出塁率+長打率)が上なんだ!」と表現した。
 実際は18日終了時点の打率・167が底で、5日前のブルワーズ戦は2試合連続安打の二塁打をマーク。一方、近年は強打者の指標として定着しつつあるOPSは、この日の試合開始時点で吉田・807に対し、大谷は・787だった。
 球団公式サイトもこの日、「今回のロードに出たとき、周囲は打率・189の吉田を『ゴロ率が高い。長打が出ない』と心配していたが、リズムを見つけたと思ったら、大爆発。ロード6連戦を23打数11安打、3本塁打、8打点、OPS1・413で終えた」と伝えた。



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