猛毒入り除草剤、埋めたはずの場所で見つからず 林野庁が岐阜で探査
竹野内崇宏2023年4月27日 21時00分
15道県の山中に猛毒のダイオキシン類を含む除草剤26トンが埋められている問題で、これまで埋設したとされてきた岐阜県下呂市内の国有林から、除草剤が見つけられていないことが分かった。27日、林野庁が調査報告書を公開した。安全性に問題はないとしつつ「探査を続ける」と説明している。
除草剤は「2・4・5T系」という種類。国有林の植林時に使っていたが有害性が指摘され、1971年に使用を中止。山中にコンクリート状に固め、15道県42市町村に埋まったままになっている。
豪雨災害などによる流出への懸念を受け、林野庁が撤去の方針を示している。2021年度から全国4カ所のモデル地区で撤去が可能か調査を行った。このうち下呂市内の落合国有林で、2キロ分の除草剤が埋められたとして杭で囲っていた約1平方メートルを調査したが、除草剤や人が掘った痕跡も見つからなかった。
https://www.asahi.com/articles/ASR4W6R03R4WULBH00M.html