上司から「腹を切れ」と叱責されるなどパワハラ受けたとして市職員が提訴

三重県亀山市の40代男性職員が上司から「腹を切れ」「依願退職した方が身のためではないか」と叱責(しっせき)されるなどパワーハラスメントで精神的苦痛を受けたとして、市に550万円の損害賠償を求め津地裁に提訴したことが27日、分かった。

訴状によると、男性は2018年4月、同市の関支所下水道課に異動した。経験のない業務を命じられ複数の同僚の前で大声で叱られたり、残業代申請を認めず無給の時間外労働をさせられたりしたと主張。計6回、市の窓口に相談したが、対策はされなかったとしている。提訴は11日付。

男性は19年12月、うつ病と診断され、20年2月から休職したが、昨年に職場復帰。同8月に公務災害と認定された。

市は同10月、パワハラがあったとして上司2人を減給の懲戒処分とした。男性の代理人弁護士は「上司は処分されたが市のパワハラを生む体質は変わっていない」と指摘。市は「顧問弁護士と相談しながら対応を考えていく」とコメントした。(共同)

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