関電元会長ら不起訴確定 検審別メンバー再審査で一転 報酬補塡
2023/4/28 10:51(最終更新 4/28 10:58)


 関西電力元役員による役員報酬の補塡(ほてん)問題を巡り、大阪第2検察審査会(検審)は28日、会社法の特別背任などの罪で「起訴相当」とされた森詳介元会長(82)ら旧経営陣3人について、一転して起訴に至らないとする再審査の議決を公表した。関電の歴代トップが法廷で刑事責任を問われないことが確定した。

 他に議決の対象になったのは、八木誠前会長(73)と岩根茂樹元社長(69)。

 検審は2022年7月の最初の議決で、①東日本大震災後の業績悪化に伴って減額した役員報酬について、退任後に「嘱託」などの業務報酬として計約2億6000万円を補塡したとする特別背任②福井県高浜町の元助役(故人)から1億円超の金品を受け取った豊松秀己元副社長(69)の追加納税分を肩代わりしたとする特別背任と業務上横領――の各容疑を起訴相当としていた。

 大阪地検特捜部は21年11月、市民団体に刑事告発された旧経営陣の9人全員を不起訴処分にした。森氏ら3人を起訴相当とする検審の議決を受けて再捜査したが、22年12月に再び不起訴としたため、検審が再審査を進めていた。最初の議決に関わった審査員11人は全員交代し、再審査は別のメンバーが担当した。

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https://mainichi.jp/articles/20230224/k00/00m/040/120000c