海上自衛隊の元自衛官ら2人が上官によるパワハラを申し立てたところ、
自衛隊内部の捜査機関から「虚偽告訴」の疑いで逮捕されたのは違法だとして、
国に賠償を求める訴えを起こしました。

横浜地方裁判所に訴えを起こしたのは、去年退職した20代の元自衛官とかつて上司だった40代の自衛官の2人です。

訴えによりますと、元自衛官は自衛隊横須賀病院に勤務していた上官から退職の直前、
当直の日数を増やされたり「次の仕事はお前には無理、退職手続きを取り消してこい」
などと言われたりしたとしています。

こうした言動について元自衛官と、相談を受けた40代の自衛官の2人がパワハラにあたるとして
海上幕僚監部などに対し、懲戒処分を求める申し立てを行ったところ、
半年後の去年9月、2人は自衛隊内の捜査機関の警務隊に虚偽の告訴をした疑いで逮捕されたということです。
検察はその後、2人を不起訴にしています。

2人は「逮捕は違法で精神的苦痛を受けた」などとして国に対してあわせて
1000万円あまりの賠償を求めていて、27日から裁判が始まりました。

訴えについて海上自衛隊横須賀地方総監部は「担当者が不在のため答えられる段階にない」としています。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230427/1000091939.html