衆院議員「堀井学さん」インタビュー「カツラを着けたら世界が変わりました」(デイリー新潮)
https://news.yahoo.co.jp/articles/6020b848e7839ad1a827125fd256571721de93b0
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――当時、カツラという選択肢は考えなかったのか。
堀井 ありましたよ、もちろん。床屋さんでも勧められました。でも、値段を聞いて、驚きました。大手のカツラメーカーさんのもので、当時、200万とか、とんでもなく高額なんですよ。それを聞いて、すぐにその選択肢は、頭から消えました。
――そこからずっとスキンヘッドの生活に。
堀井 そうですね。結婚したのも、スキンヘッドにした後なので、妻も子供も、私に髪の毛があった頃のことを、写真でしか知らないんですよ。子供が小さい頃、保育園で、父の日か何かに、私の顔を描いてくれたのですが、先生が「お父さんそっくりによく描けていますね」と褒めて下さって。絵を見ると、当時は肌色と言いましたが、うすだいだい色に塗られた円に、目と口が描かれていて。毛髪のある他のお父さんと違って、すごくシンプルで、確かによく似ていましたね。
いずれにせよ、選手を引退し、政界に入ってからも、ずっとスキンヘッドで過ごしました。
――それがどうして、カツラを着用しようと?
堀井 2021年の11月に、たまたま、この会社のYouTubeを目にして。初めて最新のカツラのことを知ったのです。この会社の常務さんが、カツラを着用したまま、ウォータースライダーを滑るのですが、最後までカツラが取れないんです。「なんだこれは、すごい!」と思って調べると、技術革新があり、価格も随分安くなっている。だいたい、一つ、15~20万円くらいです。これなら手が出せると思いました。ただ、大幅なイメージチェンジにもなる。批判を浴びるかもしれない。そんな不安を妻に相談したところ、「いいんじゃない?」と。その前向きな一言に決心がつき、それで早速、なんのアポイントもなく、ここ(i-three)に押しかけて「カツラを売ってください!」と(笑)。
――さすがのスピード感。
堀井 とはいえ、当然ながらその日にできるわけではありません。型を取ってもらって、カウンセリングもして。制作には2ヶ月ほどかかりました。年を越して、2022年の2月に出来上がり。きれいにセットしてもらって、街に出た時は、まるで別人になったような気分でした。
――カツラを着けてまずどちらに?
堀井 議員会館の、自分の事務所に行きました。ところが、入館しようとすると、衛視さんに止められる。議員バッジもつけているのにですよ。名前を確認して、ようやく中に入りました。偽のバッジをつけて入ろうとする人もいるから、仕方ないですね。委員会室に入る時も同じで、めちゃくちゃ衛視さんが集まってきて、大変なことになりましたね。最近では、午前中はカツラをつけ、午後にはスキンヘッドという、“二頭流”で国会に出る時もあります。おそらく、憲政史上初めてじゃないか、と周りから言われましたね。
――一方で、故・安倍元総理には、高評価だったとか。
堀井 そうなんですよ。カツラができる前に、着用を決意したことをまずお伝えしたら、「いいじゃない、挑戦だね!」と励まして下さって。着用した姿を見ていただいた際には、「いいね! 似合ってるよ!」とお褒めいただきました。
(後略