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転売屋が、苦境に立たされている。
2022年は、転売屋にとって歓喜の1年だった。コロナ禍が継続したことでプレイステーション5やニンテンドースイッチといったゲーム機などの巣ごもり需要が継続したうえ、世界は慢性的な半導体不足に悩まされており、電子機器類全般の供給量が少ない状況にあったため、iPhoneなども在庫不足が目立った。
2022年、転売屋が「主力商品」としていたのは、前述の3商品だろう。ソニーの最新ハードであるプレステ5は、価格改定前の定価が約5万5000円だったのに対し、市場の買い取り価格は9万円を超えるときもあった。スイッチは、定価約3万8000円に対し、買い取り価格は高いときで4万2000円程度。プレステ5には劣るものの、小売店をリサーチする限り、プレステ5よりも入手のハードルは圧倒的に低く、1日に数十台を購入することも不可能ではないようだった。
そして2022年に発売されたiPhoneの新シリーズ、iPhone14 Proは容量や色によって価格が変わるものの(定価に対して)3万5000円程度のプレミアがつくことも珍しくなかった。
極端な話、iPhone14 Proとプレステを50台ずつ購入できれば、利益は300万円を超える。それだけで生活していくことも難しくなかった。