磁器から肥料 お試しを ニッコーが規格外品
翠星高生の野菜栽培へ提供
地産地消狙い「農家にも広まれば」
白山市相木町の陶磁器メーカーのニッコーは、牛の骨などが原料の磁器「ボーン・チャイナ」の規格外品を
砕いて作った肥料「BONEARTH(ボナース)」を、地元の翠星(すいせい)高校に提供した。
同校の生徒たちは肥料を使って学内で野菜の栽培をする。持続可能な開発目標(SDGs)に配慮した肥料の地産地消を目指す試み。(青山尚樹)
ボナースは、規格外で捨ててしまう白い磁器を粒状にした肥料。
植物の生育に必要なリンやカルシウムを含んでおり、肥料や、白くて美しい見た目から敷き詰めて園芸用の「化粧砂」としても使える。
二〇二二年四月から、自社のオンラインショップサイトなどで販売を開始した。
今回、同校の生徒に肥料を使ってもらうことで、地元を中心に、認知度を高めようと提供した。今後も必要に応じて提供を続ける。
ボナースについて知るため、生徒七人が二十四日、同社を訪れ、工場を見学。
製造過程で約一割が傷が入ったり、割れてしまうため、規格外品を砕いて肥料にして、リサイクルしていることを学んだ。
生徒たちは同校で、ボナースを使ってトマトを栽培。高校生でも扱いやすい肥料としてPRする。
三年生の前古琉衣斗(ぜんこるいと)さん(17)は「リサイクルして肥料に使えるのは素晴らしい。トマトをしっかりと実らせておいしく育てたい」と話した。
同社執行役員の滝本幹夫さん(65)は「まずは生徒さんに体験してほしい。肥料が地元の農家に広まってくれれば」と期待した。
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滝本幹夫さん(左から2人目)からボナースの説明を受ける生徒たち=白山市相木町で