事件解決の手がかりとなる、現場に残された血の付いた痕跡をより鮮明に採取できるシートを、徳島県警の鑑識課の職員が企業と共同開発し、全国の警察の捜査の現場で導入が進んでいます。
全国で活用が進んでいるのは、事件現場に残された血液のついた足跡や指紋などの痕跡を、従来より簡単に、より鮮明に採取できるシートで、徳島県警鑑識課の職員、渡邉耕三係長と香川県の製薬会社が、おととし、共同開発しました。
従来のシートを、粘着力を減らしつつ、保湿性を保つよう改良したことにより、これまで血の付いた痕跡を正確に採取するのが困難だった紙の上などでも使えるようになりました。
製品化されて以降、全国の警察の鑑識活動の現場で導入が進んでいるということで、先月、職場の技術改善に貢献した人に贈られる文部科学大臣の「創意工夫功労者賞」を受賞しました。
開発した渡邉係長は、「自分の研究が評価され大変うれしく思います。受賞がゴールではないので、今後も、全国で使用される鑑識の資機材の研究を続け、1件でも多く、事件解決につながるものをつくりたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/20230502/8020017402.html