PayPay、スマホ決済5700万人をクレカへ 楽天に対抗

スマートフォン決済のPayPayが利用者の囲い込みに乗り出した。1日、8月からPayPayでのクレジットカード利用を制限すると発表した。自社の「PayPayカード」に限定することで、5700万人の利用者をカードに誘引する。普及が進むスマホ決済をテコに、カードを中心とした巨大経済圏を築く楽天グループを切り崩す考えだ。

スマホを使ってPayPayで決済をする場合、事前に銀行口座からチャージした分から引き落とすか、登録したクレジットカードで支払うなどの手段を選べる。7月初めからPayPayカード以外の新規登録を停止し、8月からは自社のカード以外は利用できなくする。

2018年10月にサービスを始めたPayPayは、4年半で5700万人が利用する一大サービスに成長した。スマホ決済とPayPayカードを合わせた年間の取扱高は10兆2000億円(23年3月期)に達している。

PayPayが利用できる加盟店は小売店や飲食店のほか、電子商取引(EC)サービスなど23年3月末で410万カ所を超える。特に実店舗での少額決済が強みで、国内のQRコード決済市場では取扱高ベースでシェアが約3分の2に達する。スマホ決済の分野では圧倒的な地位となっている。

続く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC018WY0R00C23A5000000/