ルイ・ヴィトングループ本社にフランスの年金改革反対デモ隊が侵入 「億万長者から取り立てればいい」

【パリ=谷悠己】フランス政府の年金制度改革に反対する12回目の大規模デモが13日に仏全土で展開され、パリではデモ隊の一部が高級ブランドグループ「モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン」(LVMH)の本社内に侵入して抗議した。
世界的企業を巻き込む手法で、制度改革を進める仏政府に圧力をかけている。

参加した労働組合幹部は、米誌の長者番付で世界1位に浮上したLVMHのアルノー会長の名を挙げ「マクロン(大統領)は年金の原資がないというが、彼のような億万長者から取り立てればいい」と仏メディアに語った。
パリでは6日にも一部デモ隊が資産運用世界大手の米ブラックロックの拠点に侵入していた。

年金の受給開始を現行の62歳から64歳に引き上げる制度改革に反対する13日のデモには、仏内務省調べで38万人が参加した。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/244174