クレムリンに無人機攻撃か 被害はなし ロシア大統領府 発表
2023年5月3日 22時56分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230503/k10014057001000.html
ロシア大統領府は、2機の無人機が首都モスクワのクレムリンを攻撃しようとしたと発表しました。大統領府はウクライナのゼレンスキー政権によるものだとしていて「ロシア大統領をねらったテロ行為だ」としたうえで、報復措置をとるとしています。
ロシア大統領府は3日「夜、2機の無人機が首都モスクワのクレムリンにある大統領府を攻撃しようとした。無人機は、軍などによってレーダーで無力化され、クレムリンの敷地内に破片が落下した。被害は出ていない」などと発表しました。
ロシアでは今月9日、第2次世界大戦の戦勝記念日を迎え、クレムリン近くの赤の広場ではプーチン大統領の演説や軍事パレードが予定されています。
大統領府は、ウクライナのゼレンスキー政権によるものだとしていて「戦勝記念日の前に行われたものだ。ロシア大統領をねらったテロ行為だ」としています。
そして「大統領にけがはなく、大統領のスケジュールに変更はない」としています。
そのうえで「ロシアは適切とされる時期と場所で報復する権利がある」として報復措置をとるとしています。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は、当時、プーチン大統領はクレムリンにいなかったとしたうえで「軍事パレードは行われる。計画は変わらない」として9日の戦勝記念日でのパレードは予定どおり実施されるとしています。
一方、モスクワのソビャーニン市長はモスクワ上空では、当局が許可したものを除き、すべての無人機の飛行を禁止したと発表しました。
ウクライナ大統領報道官 関与を否定
ロシア大統領府が、首都モスクワのクレムリンをねらってウクライナによる無人機の攻撃があったとしていることについて、ウクライナのゼレンスキー大統領の報道官は声明を出し「ゼレンスキー大統領が繰り返し述べているように、ウクライナはすべての利用可能な戦力や資金を自国の領土解放のために差し向けているのであって、国外への攻撃のためではない」と述べて、関与を否定しました。