ようやく法廷に 京アニ放火の真相解明本格化へ 8日から公判前手続き

2023/5/7 20:31

36人が死亡した京都アニメーション第1スタジオ放火殺人事件で、殺人などの罪で起訴された青葉真司被告(44)の公判前に争点の絞り込みなどを行う公判前整理手続きが8日、京都地裁で始まる。検察側は9月にも初公判を開きたい意向を遺族側に伝えており、手続きで公判日程も確定させる。約2年半前の起訴以降、裁判開始に向けた具体的な手続きは初めて。平成以降で最悪の犠牲者数を出した殺人事件の真相解明がついに本格化する。

「裁判所としてもそろそろ(公判日程や審理計画を)決めなくては、という雰囲気になっているようだ」。発生から今夏で4年となる京アニ事件について、検察関係者は刑事裁判の開始が近づいているという認識を示す。

裁判の迅速・適正化のため、裁判員制度開始に先立つ平成17年に導入された公判前整理手続き。刑事訴訟法によると、希望があれば被告本人の出頭も可能だが、青葉被告は事件で全身に重度のやけどを負い、医療設備が整備された大阪拘置所(大阪市)に収容中だ。8日に出頭するかどうかは判然としない。

https://www.sankei.com/article/20230507-HZX2ULH7UNPOTDSIWH4MZECZ7M/