https://www.fnn.jp/articles/-/523321

“格安”家族経営スーパー 夕方、刺身や手作り総菜「全品半額」 理念は「客のため」地域支え155年

前身の店から数えて150年以上の歴史を持つ家族経営のスーパーが長野県東御市にある。野菜、鮮魚、総菜、どれも安さが自慢。夕方のタイムサービスには、なんと「半額」に。地域の暮らしを支える店に密着した。

理念「店はお客さんのために」
店内はにぎわっている。

それもそのはず。特売のコロッケは税込みで1個21円。ほうれん草は1袋85円。サニーレタスはなんと42円。

「お手頃で助かっている」、「すごく良心的」と地域住民から親しまれている。

安さが自慢のスーパーは、7代目の阿部卓朗さん(71)と妻の美奈子さん(70)、そして息子夫婦の「家族経営」だ。

安楽屋7代目・阿部卓朗さん:
トータル的にみると、まあまあ食べていけるぐらいで、もうかるってことにはならない。お客さんに便利さを感じてもらえればいいと思っています。近くでよかったと
安楽屋は明治元(1868)年に塩やみそなどを扱う商店として創業。戦後、鮮魚や精肉を扱う「スーパーマーケット」になった。155年続く店には代々受け継がれてきた「理念」がある。
安楽屋7代目・阿部卓朗さん:
「店はお客さんのためにある」というのは、先代・先々代からずっと言われてきたこと

仕入れの効率化を図るため15年ほど前、個人商店などが入るボランタリーチェーンに加盟し、精肉や調味料を仕入れている。
利益減らして「格安」の値段設定
一方、野菜や魚は今も地元の市場から。

青果は阿部さんの息子の妻・登詩子さんの担当だ。客を呼び込むため、利益を減らして、格安の値段を設定している。
安楽屋7代目・阿部卓朗さん:
(陳列などの)見てくれとかにこだわると、商品に転嫁しなくちゃいけなくなるので、経費自体はかけないようにしています

店主の阿部さんは鮮魚の担当。一番の売れ筋は刺身。

業者を通じて仕入れた魚を店でさばき、客からは安くて鮮度も良いと評判だ。

安楽屋7代目・阿部卓朗さん:
(1パック)350円。売れます
大型店との差別化 総菜は「手作り」
昼、買い物客のお待ちかねの時間がやってきた。正午から午後3時までの「タイムサービス」だ。

日・月は総菜、火・水・木は刺身、金・土は精肉が2割引になる。