のちにチュイさんはメディアの取材を受けることとなり、彼の母親が取材の最中に少女の母親に電話をかけて医療費の負担を依頼した。すると電話の向こうから信じられない答えが返ってきた。
「何をしてくれたっていうのよ? うちの娘は今大変な状態なのよ。あの子は障害を負っていて、もしあの子に何かあったらあなたの息子のせいでもあるからね。一生その責任を償ってもらうことになるわよ。」


少女の怪我はチュイさんのせいでもあると非難したのだ。心無い言葉を浴びせられたチュイさんだったが、取材で訪れた記者に「僕はあの少女が助かって満足しています。彼らからお金が欲しいわけではありませんが、少なくとも少女の家族からは感謝の言葉が欲しかったです」と涙ながらに語った。

この時の取材映像が大きく報道されると、「なぜ感謝の気持ちが無いんだ?」「なんて残酷な」「ゾッとするよ」といった、少女の家族を非難する声が上がった。その後、幸いなことにチュイさんのことを知った人たちから医療費支援の申し出が相次いだ。

チュイさんは支援者に感謝するとともに「この世にはまだまだ善良な人がたくさんいると信じています」と語り、少女の命を救ったことに対しては全く後悔していない様子だった。