『ドン・キホーテ』(スペイン語: Don Quijote、Don Quixote[1])は、スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの小説。
騎士道物語の読み過ぎで現実と物語の区別がつかなくなった郷士(アロンソ・キハーノ)が、自らを遍歴の騎士と任じ、
「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」[2]と名乗って冒険の旅に出かける物語である。
1605年に出版された前編と、1615年に出版された後編がある。
◆主な登場人物
ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ
本編の主人公。本名をアロンソ・キハーノというラ・マンチャのとある村に住む50歳ほどの郷士だが、
騎士道物語の読み過ぎで現実と物語の区別がつかなくなってしまい、
遍歴の騎士に成り切って、痩馬のロシナンテと共に世の中の不正を正す旅に出る。
自分をとりまく全てを騎士道物語的な設定におきかえて認識し次々とトラブルを巻き起こす。
サンチョ・パンサ
「パンサ」は「太鼓腹」の意。ドン・キホーテの近所に住んでいる農夫。
「将来島を手に入れたあかつきには統治を任せる」というドン・キホーテの約束に魅かれ、彼の従士として旅に同行する。
◆ あらすじ
ラ・マンチャのとある村に貧しい暮らしの郷士が住んでいた。この郷士は騎士道小説が大好きで、村の司祭と床屋を相手に騎士道物語の話ばかりしていた。
やがて彼の騎士道熱は、本を買うために田畑を売り払うほどになり、昼夜を問わず騎士道小説ばかり読んだあげくに正気を失ってしまった。
狂気にとらわれた彼は、みずからが遍歴の騎士となって世の中の不正を正す旅に出るべきだと考え、そのための準備を始めた。
古い鎧を引っぱり出して磨き上げ、所有していた痩せた老馬をロシナンテと名付け、自らもドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャと名乗ることにした。
最後に彼は、騎士である以上思い姫が必要だと考え、エル・トボーソに住むアルドンサ・ロレンソという
田舎娘を貴婦人ドゥルシネーア・デル・トボーソとして思い慕うことに決めた。
(中略)
だが途中で出会ったトレドの商人たちに、ドゥルシネーアの美しさを認めないという理由で襲いかかり、逆に叩きのめされてしまう。
そこを村で近所に住んでいた百姓に発見され、ドン・キホーテは倒れたまま村に帰ることになった。
(中略)
遍歴の旅をあきらめないドン・キホーテは近所に住む、教養の無い農夫サンチョ・パンサを、
手柄を立てて島を手にいれ、その領主にしてやるという約束のもと、従士として連れていくことにした。
ドン・キホーテは路銀をそろえ、甲冑の手直しをして二度目の旅に出た。
やがてドン・キホーテとサンチョは3~40基の風車に出くわした。
ドン・キホーテはそれを巨人だと思いこみ、全速力で突撃し、衝突時の衝撃で跳ね返されて野原を転がった。
サンチョの現実的な指摘に対し、ドン・キホーテは自分を妬む魔法使いが、
巨人退治の手柄を奪うため巨人を風車に変えてしまったのだと言い張り、なおも旅を続けるのだった…
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