新型コロナ禍による水際対策が撤廃され、訪れやすくなった韓国が、日本の観光客にとって以前のような「割安な国」ではなくなりつつある。
韓国に住んで10年になるソウル市内の会社経営者の日本人女性(31)は言う。
「コロナ禍でしばらく韓国に来ていなかった日本人は驚くでしょう。割安感を感じることは少なくなりました」

この言葉を、出張で3年ぶりに訪れたソウルでたびたび実感した。

現地の大学に留学していた8年前に通った「財布に優しい」学生街、往十里(ワンシムリ)の焼き肉屋。看板商品は済州島産豚の分厚い5枚肉「オギョプサル」。
大学名が入ったそろいのジャケット姿で鉄板を囲んだり、サークルの飲み会を楽しんだりする学生の姿は変わらない。

変わったのは、値段だ。

オギョプサルの1人前が1万…

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https://www.asahi.com/articles/ASQCR7WPRQCPUHBI031.html