◆医師目指す息子、シングルマザーの思い

「覚悟してひとり親になったんだから、限界まで働いてなんとか頑張りたい」。

高校3年生の長男(17)と同1年生の次男(15)と都内で暮らすシングルマザー(45)は話した。
女性は管理栄養士の資格を持ち正社員として働くが、年収は400万円ほど。
長男は成績優秀で無料の学習会に参加したり、自分で参考書や模試を活用したりしながら医師を目指すが、私立大への進学となれば学費は高額になる。

次男の進路も考えると経済的な不安がある。
女性は高騰する光熱費を少しでも抑えようと、ガスの使用量を減らすなど調理の方法を工夫。

「子どもがやりたいことは、できる範囲でかなえてあげたい」と話す。

困窮家庭の子どもたちに無料学習会を開く「認定NPO法人キッズドア」が22年11月、支援する家庭に実施した調査によると、
「家計維持のために出費を減らしている項目(複数回答)」は、「教育費」が25%に上った。
「物価上昇による子どもの学びや生活の変化(同)」では、「参考書や本の購入を減らした」が37%、「塾や習い事をやめた」は18%に及んだ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/251701