SNS上でアスリートへの悪質な誹謗(ひぼう)中傷が後を絶たない。人気プロスポーツでの被害が目立ち、所属チームなどが注意喚起するものの効果はみられない。
プロ野球・横浜DeNAベイスターズのエスコバー投手は4月3日、インスタグラムに見知らぬアカウントから送られてきたダイレクトメッセージを公開した。
「お前の家族は全員車の事故で死ぬだろう」
肌の色に対する差別的な文言も送りつけられた。エスコバー投手は前日の試合で本塁打を浴びていた。同じような行為に対して、これまでは無反応を貫いていた。だが、「今回は家族を守るために違う対応が必要だった」と被害を明らかにした理由を口にした。
阪神タイガースの青柳晃洋投手も、敗戦投手となった直後にSNSで受け取ったメッセージを公開した。「お前は負傷してシーズンを終えろ」「ゴミ戦犯」などと、複数のアカウントから悪質なメッセージが届いた。
同じような被害はプロ野球界以外でも起きている。サッカー・Jリーグのアビスパ福岡や柏レイソルは、所属選手らへの誹謗中傷をやめるよう、クラブとして異例の声明を発表した。
なぜ、悪質な投稿がなくならないのか。ネット上の誹謗中傷問題に詳しい国際大学GLOCOMの山口真一准教授によると、こうした行為に及ぶSNSユーザーには特徴がある。
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