日本時間27日、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品されていた是枝裕和監督作品「怪物」が、主要部門賞発表の前に行なわれる独立賞発表の中で「クィア・パルム賞」を受賞しました。

「クィア・パルム賞」はカンヌ国際映画祭の独立賞の一つで、LGBTやクィア(既存の性のカテゴリに当てはまらない人々の総称)を扱った映画に与えられる賞で、2010年に創設され、第63回カンヌ国際映画祭から授与が始まっています。

今回の本賞における審査委員長を務めた映画監督のジョン・キャメロン・ミッチェル氏は「世間の期待に適合できない2人の少年が織りなす、この美しく構成された物語は、クィアの人々、馴染むことができない人々、あるいは世界に拒まれている全ての人々に力強い慰めを与える」と絶賛しています。

それを受け、是枝監督は「主人公2人の少年が抱えている葛藤とどういう風に、それを演じる少年と同じように作り手であるプロデューサー、監督、脚本家がその葛藤と向き合うべきなのか、どうしたら向き合えるのかをとてもとても時間をかけてやってきました」と振り返り「映画がすべてを語っていると思うので、監督がここでなにかをいうのは、おまけのような、いらない蛇足なのですが本当に、この映画を愛していただいて感謝いたします」と感謝の意を述べています。

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